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【ECノウハウ:基礎編】ECモール出店、変化の激しい市場を生き抜くコツ

2023.03.03


【ECノウハウ:基礎編】ECモール出店、変化の激しい市場を生き抜くコツ

 

【ECノウハウ:基礎編】ECモール出店、変化の激しい市場を生き抜くコツ

 

近年、ライフスタイルがガラリと変わり、ECは生活に欠かせないものとなりました。ニーズの高まりに追随して、EC出店におけるライバルも増加し、競争は激化しています。

 

本記事では、変化の激しい現代市場を生き抜くための、ECモール出店のコツを総合的に解説します。

 

何をどのような方法で販売すれば、利益を最大化できるのか。ECプラットフォームとしてノウハウを蓄積しているShopeeだからこその、経験に基づく情報もお届けします。

 

 

 

ECモールの仕組みを理解する

ECモールの仕組みを理解する

競争を制するには、まず最初にECモールの仕組みを理解することが大切です。

規模、形式、そして販売相手について、初心者にもわかりやすく解説していきます。

 

 

1.アクセス規模

ECモールのアクセス規模は、自社ECよりもアクセス数が多いことが一般的です。

店舗に例えるなら、ECモールはショッピングモールで自社ECは個別の専門店。多くのECショップを有するECモールだからこそ、色々な目的を持ったユーザーが集まります。

集客をどうしたら良いかよくわからない場合、ECモールの集客力を活用すれば効率的。

 

なお、数あるECモールにも集客力にはそれぞれ差があります。初めてのEC出店なら、集客力(=アクセス数)がより大きなECモールの利用がおすすめです。

 

 

2.BtoCかCtoCか

ECモールは、大きく分けて2種類あります。法人だけが出店できるBtoCプラットフォームと、個人による出店も可能なCtoCプラットフォームです。

 

どちらも個人顧客をターゲットにして販売していることには変わりないのですが、販売元が法人か個人かの違いがあります。

 

・BtoCプラットフォーム:楽天、Amazon、Yahoo!ショッピング…

・CtoCプラットフォーム:メルカリ、ヤフオク!、e-bay…

 

CtoCプラットフォームは、中古品などの2次流通やネットオークション形式が主流です。

なお、越境ECプラットフォームのShopeeはBtoCとCtoCの融合型。法人や個人事業主だけでなく、個人セラーも出店できます。

 

 

3. 手数料がかかる

一般的に、ECモールでは運用に手数料がかかります。しかし、出品まで無料で行えるECモールの場合は、実際に商品が購入されるまではコストを発生させずに運用を開始することもできます。

 

対して自社ECの場合は使用するサービスにより、販売手数料のほか、出店の準備段階からサイト構築費集客費用など多大なコストや労力がかかります。

ECショップの運用では、開設後にパフォーマンスを分析しながら軌道修正することもあります。運用ノウハウが定まっていない初期段階で自社ECを作り込んでも、後から修正しなければならない場面もあるでしょう。

ECモールへの出店は初期投資を最小限に抑えられるので、初心者の場合は自社ECを構築するよりも始めやすいといえるでしょう。

 

 

4.ECモール主催の販促キャンペーンや機能が多彩

ECショップのライバルは、今やECショップだけではありません。Instagram、YouTube、TikTokなどユーザーが時間を使うオンラインプラットフォーム。これら全てが、ユーザーの時間を奪い合うライバルだともいえるでしょう。

 

ユーザーの時間の奪い合いとなっているオンラインビジネスにおいて、いかにECショップに注意を惹きつけられるかが重要となります。

ECモールでは、大々的なキャンペーンやセールが頻繁に行われており、ニュース性が保てるというメリットがあります。

 

急成長中の東南アジアEC市場でトップシェアを誇るShopeeでは、最先端のECトレンドもしっかりと反映。ショッピングアプリ内にゲーム機能も装備し、ユーザーのエンゲージメントや滞在時間(=購買の可能性)を向上させる工夫も満載です。

 

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顧客を理解する

顧客を理解する

 

ECモールで買い物をする顧客はどんな人なのか?顧客のニーズをより明確に捉えれば、購買の確率も高まります。

 

EC顧客の主な特徴
  • 価格比較のプロ
  • セールやポイント還元など、キャンペーンを目当てに買い物することに慣れている
  • ソーシャルプラットフォームを含むさまざまなチャネルを利用している
  • モバイル経由での購入も多い
  • 身近なショップでは見つけられない商品を探していることも多い(特に越境ECの場合)

 

 

EC市場を理解する

EC市場を理解する

次に、EC市場にはどんな特徴があるのでしょうか?

ここでは、国内EC市場と急成長中の海外EC市場についてポイントを解説します。

 

 

国内EC市場

国内EC市場には、市場の隅々まで大小さまざまな出店者が存在しているといえます。市場の競争が激しく、多数のライバルが存在する飽和状態でもあります。

 

コロナの影響もあり成長を続けてきた国内EC市場ですが、2023年は成長が鈍化すると多くの専門家が予測しています。理由は行動制限の緩和に加え、広告費の高騰など。新規のEC顧客を獲得するのは年々、難易度が高まっています。

 

ECモールでトップシェアを占めるのは楽天、Amazon、Yahoo!ショッピングなど。次いで、2次流通であるメルカリも大きなシェアを獲得しています。中古品のニーズ拡大により、国内EC販売のビジネスモデルも転換期を迎えています。

 

 

海外EC市場

海外EC市場の特徴を示すキーワードは「市場規模」と「成長の伸びしろ」。

 

下記が、JETROが発表した2021年の主要国のEC小売市場規模と、小売り全体に占めるECの割合です。(抜粋)

 

ランキング 国名 EC小売市場規模

(10億ドル)

各国の小売り全体に占める、EC小売りの割合(%)
1 中国 2,488.6 43.9
2 アメリカ 919.1 14.2
3 イギリス 234.6 36.3
4 日本 164.3 11.8

 

注:EC小売額は決済手段やフルフィルメントの手法にかかわらず、インターネットを利用して注文された商品・サービスを含む。

 

世界のEC市場においては、中国やアメリカが圧倒的な規模となっています。さらに、EC化(EC小売りの割合)が日本より進んでいる国が多くあります。

 

国内EC市場が飽和しつつある今、越境ECに興味を示す日本企業が最近は増えています。進出先として真っ先に思いつくのが中国やアメリカですが、進出の難易度はやや高めでもあります。

 

その理由は、中国市場では、中国語や中国独自のSNSを使いこなすことが求められることに起因します。拡販に成功するためには、セラーがそもそも中国市場に詳しいか現地パートナーが必要になるでしょう。

 

また、アメリカやイギリス市場においては、すでに有力なセラーが多いことや、国全体の経済成長が鈍化していることもマイナス要因です。

 

 

成長の可能性が高い、東南アジア市場

そこで注目したいのが、成長率。特に東南アジア各国では、ECは経済成長や急速な普及によりめざましい発展を遂げています。

 

例えばシンガポールでは、安定したEC市場成長率を維持しており、2025年度まで年間+18%の見通しです。その他、下記のような東南アジアの国々ではEC拡販に有利な状況が続いています。

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何をどう売るか?

何をどう売るか?

市場や顧客について理解をしたら、次に何をどう売るか考えていきます。

 

ステップ 1: 需要・トレンドを知る

ステップ 2: 商品選定の基準を決める

ステップ 3: 仕入・物流上の要素を考慮する

 

ステップ 1: 需要・トレンドを知る

どんな商品が人気があり、どのように販売されているのか競合他社のリサーチを行います。


アイテム名、ブランド名、関連用語などを、ECモールやGoogle検索、価格比較サイトなどで調べます。さらにFacebook、Instagram、YouTube、Twitter、TikTokなどのSNSでのリサーチも効果的。ユーザーの意見や感想などを直接見られるSNSでは、顧客のニーズが顕在化します。

 

情報収集に役立つSNSの特徴
  • 取扱い商品やブランド、該当カテゴリに特化したチャネル
  • 関連情報を発信しているチャネル(越境ECの場合は、日本に関連する情報も有力)
  • インターネット通販や越境ECについて発信しているチャネル

 

 

ステップ 2: 商品選定の基準を決める

次は、販売する商品を選定していきます。収益性を高めるために押さえておきたいのは、下記の3つのポイントです。

① 需要

既に需要のある商品または売れる可能性の高い商品を選ぶ。この際、市場、ユーザー、プラットフォームの特徴を考慮して総合的に判断する。

 

② 価格

価格競争力を保てる商品を選ぶ。同じECモール上の競合他社だけでなく、他の販売チャネルの類似商品も確認する。越境ECなら、日本越境セラーだけでなく、現地や他国の越境セラーの類似商品の価格帯も調査する。

 

③ リスクマネジメント

起こりがちな損失要因をあらかじめ予測する。配送や販売の段階で発生し得る損失の原因を分析し、可能な限り事前に対策をしておく。

単価に対して重量が重い商品(送料が高い)や壊れたり変質しやすい商品(返品のリスクが高い)などは要注意。

 

ステップ 3: 仕入・物流上の要素を考慮する

EC運用において、必ず発生する仕入や配送。これらの費用やロスについて工夫して対応すれば、収益アップにつながります。

仕入

  • 最低仕入れ価格
  • 仕入れ価格の安定性
  • 在庫確保の難易度

配送

  • 物流の安定性
  • 関税発生率
  • 荷物の丁寧な扱い(=運搬中の商品ロスや破損を防ぐ)

 

どのように買ってもらうか?

どのように買ってもらうか?

ShopeeのこれまでのEC運用ノウハウに基づき、集客や購買率を向上させるためのポイントを下記の3つにまとめました。①から順番に行っていくことがおすすめです。

 

① 売り上げ向上のために

商品をお得に購入できるプロモーションを、ECショップ内で実施します。このようなプロモーションは、短期間で購入率を高めたい時に効果的です。

プロモーションの例:

  • 割引やクーポンの設定
  • キャンペーン参加(フラッシュセールなど)
  • まとめ買いや組み合わせ買いの割引設定

 

 

② ユーザー流入を増やすために

ECショップへのトラフィックを増やすための集客施策を行います

集客施策の例:

  • SEO対策:ECモール内やGoogleにおける、キーワード検索による流入を増やす
  • ECモール内の広告:広告により認知向上とECショップへの流入を促す
  • ECモール外の広告:アフィリエイト広告やSNS上の広告を利用して認知を拡大し、アクセスしたユーザーをECショップに誘導する

 

 

SEO対策は知識があれば無料で行えますが、効果がでるまでに時間がかかることがデメリット。広告なら、短期間で効率的に露出を強化することが可能です。費用はかかりますが、クリックされるまで課金されない広告もあるので、予算に応じた運用ができます。

 

Shopeeでは、Shopee Adsと呼ばれる広告サービスを展開。クリック課金型で、あらかじめチャージした金額の範囲内で広告出稿することができます。

 

 

③リピーターを増やす

利益率を高めるためには、リピーターの存在が欠かせません。例えば、ShopeeではECモール内に下記のようなツールがあり、リピーターを増やすサポートをしています。

Shopee エンゲージメントツールの例:

  • Chat Broadcast:チャット機能を使って、お得な情報をユーザーに直接伝えられる
  • フォロープライズ:フォロワーになるとクーポンがもらえる

 

 

どのように利益をアップさせるか?

どのように利益をアップさせるか?

変化の激しい市場で生き残るECショップになるためには、利益率アップが鍵となります。そのための原理はシンプルで、損失のリスクを最小限に抑え、収益の可能性を最大限に伸ばすこと。具体的には、下記の2つの精度を高めていくことです。

  • 損失のリスクを抑える:ロスを最小化する
  • 収益の可能性を伸ばす:投資すべきところにお金を回し、集客を増やす

 

集客施策として、広告に注力することも投資のひとつです。ECモールへ出店して基本的なショップの設定が完了したら、広告投資を開始することがポイント。すぐに結果が出るとは限らないため中長期的な視点で投資計画を立てることが重要です。

 

どのように成長を持続化させるか?

どのように成長を持続化させるか?

そして最後に、成長を持続化させるためのポイントについて解説していきます。

 

1.商品のパフォーマンスを分析・改善
2.ショップのパフォーマンスを分析・改善
3.顧客の情報を分析・管理

 

1.商品のパフォーマンスを分析・改善

ECにおける商品のパフォーマンスは、下記のようなデータから分析することができます。

 

① ユニーク訪問数
② ページビュー
③ カートに追加された商品数
④ コンバージョン


例えば、商品の①ユニーク訪問数②ページビューも上がったが、③カートに追加された商品数④コンバージョンも下がっている場合。ショップへの流入は増えているのに、購入につながっていないと分析できます。そのため商品ページ、価格、プロモーションのいずれか、または全てについて改善が必要かもしれません。

 

 

2.ショップのパフォーマンスを分析・改善

ECショップ全体についても分析することで、成長を妨げる問題を洗い出すことができます。

 

例えば、①平均滞在時間②直帰率は改善しているのに、購入につながっていない場合。商品ページをゆっくり見ているものの、購買アクションにつながっていないと分析できます。このようなケースは、価格が原因となっている場合も多いため、競合他社の価格を確認し魅力的な価格かどうか確認します。

 

また、別のケースとして、ECショップへの③新規訪問者は増えているのに、④既存訪問者が減っている場合。離れていってしまった既存顧客を呼び戻すための施策(クーポン発行など)が有効かもしれません。

その他、ECショップへの⑤トラフィックが多い曜日や時間帯を分析し、アクセスが集中しやすい時にフラッシュセールを行う、といったプロモーションも有効でしょう。

 

 

3.顧客の情報を分析・管理

上記に加えて、購入顧客の所在地、購入頻度や金額などを分析し、適切なプロモーションを行うことも大切。

既存顧客の動向を踏まえて、新規顧客のターゲティングを適宜見直していくことで効率の良い集客にも繋がります。

 

 

 

まとめ

以上、ECモールにおける出店から運用までのコツを順を追ってご紹介しました。変化の激しいEC市場では、過去の手法が長期間通用しないこともしばしば。

こうした市場で生き残るには、ECショップのパフォーマンスを定期的に分析・改善することが大切です。

 

ECモールでは、ECショップ運営者が売上を最大化できるよう、販促ツールやデータ分析ツールが揃っていることがほとんど。現在の状況に応じて、これらのツールをしっかりと活用していくことが、生き残りへの近道といえそうです。

 

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Natsuko Sakurai

2拠点生活フリーランス。ロンドン、オランダ、スペイン 3ヵ国での在住や現地企業での勤務経験があり、帰国後も海外ビジネスに関わり続けています。コロナ禍をきっかけに、海外にしかオフィスのない現地企業との国際リモートワークが始まったりと、たえず働き方は進化中。

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