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第1弾|グローバルセラーが知っておきたい、ライブコマースという波
2026.03.25

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「ライブコマースとインフルエンサー」シリーズ vol.1
画像:Pexels
いま、アジアのEC市場でひとつの変化が静かに、しかし確実に広がっています。
ライブコマースが「一部の国で流行っているもの」から、東南アジアや台湾では「買い物の当たり前」になりつつあるのです。特定の商材やジャンルに限った話ではなく、あらゆるカテゴリで、ライブを通じて商品を知り、理解して、買う -そんな流れが根づいています。
海外展開を考えているショップオーナーにとって、これはもう「そのうち考えればいい話」ではありません。

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画像:Pexels
ライブコマースの広がりは、単に「動画で売る」という話ではありません。買い物そのものの構造が変わっています。
「検索」ではなく「出会い」から始まる買い物
従来のECは、「何を買うか決めてから検索する」のが基本でした。でも、ライブコマースは違います。SNSのフィードを流し見していたら気になる商品が出てきた、進行者の話を聞くうちに「これ、ほしいかも」と思った -そういう、予定外の出会いが購買のきっかけになります。東南アジアでは特にこの傾向が強く、ライブが「商品探し」と「購入」をひとつの体験として結びつけています。
価格よりも、「この人が言うなら」という信頼
ライブコマースのもうひとつの強みは、価格以外の部分で勝負できることです。使い方を実際に見せながら説明できる、リアルタイムで質問に答えられる、商品の正直なメリット・デメリットを話せる。こうしたやり取りの積み重ねが信頼になり、購入へとつながります。ブランドの認知度が低い海外市場でも、ライブを通じて「この人から買いたい」という関係性を作れるのは、従来のECページではなかなかできないことです。
「わからないことがあったら問い合わせ」がなくなる
商品ページを見ていて「これ、私の場合はどうなんだろう?」と思ったことはありませんか。ライブコマースでは、その疑問をその場で投げかけると、すぐに答えが返ってきます。購入前の不安がリアルタイムで解消される -これが、東南アジアでライブコマースの購買転換率が高い理由のひとつです。

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画像:Pexels
シンガポール :高い購買力と整ったデジタルインフラを背景に、ライブコマースは急速に浸透しています。ソーシャルコマース市場全体は2024年の約49億ドルから2033年には約162億ドルへ成長すると見られており、年平均成長率は約12.6%と予測されています。(出典:IMA Group)
ベトナム: 東南アジアの中でもとりわけ成長が速い市場です。EC利用者の約3人に1人がライブ配信での買い物経験を持ち、ライブでの商品説明やQ&Aが購買の決め手になるケースが多く報告されています。(出典:TGM Research)
タイ: SNSを通じたライブコマースへの親和性が高く、リアルタイムの割引や数量限定セールへの反応も活発です。タイとベトナムでは、ECでの購買の最大60%がSNSコンテンツの影響を受けているという調査結果もあります。(出典:Comms8)
マレーシア: モバイル決済の普及とSNS利用率の高さから、ライブコマースを始めやすい環境が整っています。ソーシャルコマース市場は安定した成長を続けており、2025年以降もその傾向が続く見通しです。
フィリピン: 世界有数のSNS利用時間を誇り、約8,400万人のユーザーベースを持つ市場です。ソーシャルコマース市場規模は約2億3,000万ドルと評価されており、ライブコマースがその中核を担っています。(出典:Ken Research)
台湾 :丁寧な商品解説や専門性の高いデモコンテンツが好まれる市場で、ライブコマースの成功事例が多い地域のひとつです。ソーシャルコマース市場は2025年に約40億8,000万ドル規模に達すると見られ、2021〜2024年の年平均成長率は31.6%という高い水準を記録しています。(出典:DMFA)

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画像:Shopee SEH(セラーエデュケーションハブ)
ライブコマースをうまく機能させるには、「配信できる機能がある」だけでは足りません。視聴者データ、決済、物流 -これらがひとつにつながってこそ、継続的な販売チャネルになります。

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画像:Shopee SEH(セラーエデュケーションハブ)
Shopee Liveは、東南アジア最大のECプラットフォームとしての規模を持ちながら、ライブ視聴中の商品タップから決済・発送確定まで、すべてをアプリ内で完結できる仕組みを持っています。外部リンクへの誘導も、別の決済ページへの移動も必要ありません。お客さまにとってもスムーズで、ショップオーナーにとっても管理しやすい構造です。
さらに、フォロー機能やライブ通知、視聴者データの蓄積によって、単発のイベントではなく「定期的に通いたくなるチャンネル」として育てていくことができます。
海外市場に初めて挑戦する場合、ブランド認知度が低くてもライブでの説明が補ってくれます。レビューが少なくても、リアルタイムのやり取りで信頼を積み上げることができます。現地のお客さまの反応をその場で確認できるのも、ライブならではの強みです。
東南アジアと台湾でのライブコマースは、もはや「新しい試み」ではありません。多くの消費者にとって、ごく自然な買い物スタイルのひとつになっています。この流れは、これからも続いていくでしょう。
この記事を書いた人
ノンノ
株式会社TheNewGate GC事業部の「ノンノ」と申します。
PRTimesやWantedly、TechBridgeなど、社内外のメディアに記事を執筆し、発信しています。
越境ECモールの運営をはじめ、コミュニティ運営やWebサイトのSEOマーケティングにも携わりながら、「モール運営に最も近い場所から」貴重な情報をお届けしています。
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