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意外なニーズも!シンガポールの化粧品売れ筋・最新トレンド2024
2024.05.07
経済も順調に成長中で、平均所得も高いシンガポール。こうした背景から国民の美容意識も年々高まっています。
自国に産業が少ないシンガポールでは、海外から商品を購入することは特別なことではなく、日常的なもの。
多くのジャンルで海外参入が活発なシンガポールでは、日本の化粧品メーカーにも大きなチャンスがあります。品質や機能性における信頼が高い日本の化粧品は、現地の消費者に人気のジャンルのひとつです。
この記事では、紫外線大国とも呼ばれているシンガポールの化粧品市場の実態について、最新の化粧品売れ筋トレンドとともに情報をまとめます。
赤道に近く、世界でもトップクラスの紫外線が降り注ぐシンガポール。紫外線対策は、もはや美容のためだけではなく、皮膚がんやその他の疾患を防ぐための健康対策でもあります。
そのためシンガポールでは美容に気を遣う女性だけでなく、強力な紫外線から皮膚を守りたい一般男性からの化粧品ニーズも高い傾向です。
赤道直下に位置し四季がない常夏のシンガポールでは、肌を守るためにオールシーズン紫外線対策が欠かせません。オゾン層破壊の影響で年々増加が止まらない紫外線量を背景に、化粧品への意識も国中で高まっています。
シンガポールの消費者は普段どのような場所で化粧品を購入しているのでしょうか?自国に産業が少ない小国ならではの傾向も解説していきます。
シンガポールには、シンガポール資本の店舗だけでなく、外資系のブランドも数多く店舗を構えています。外資系の化粧品メーカーだけでなく、さまざまな国のブランドを取り揃える化粧品セレクトショップのSephoraなども人気です。
国産ブランドにこだわる日本と違い、シンガポールでは自国産へのこだわりは強くありません。普段からさまざまな国の外資系ブランドに慣れ親しみ、日常的に利用されています。
クレジットカード所持率とインターネット普及率の高いシンガポールでは、オンラインショッピングは身近な存在です。
シンガポール労働省(MOW)によると、2023年度におけるシンガポール国民ひとりあたりの平均収入は 5,197シンガポールドル/月(日本円に換算すると約59万円/月)でした。平均給与 38万円/月の日本(国税庁発表の平均給与より算出)に比べると、大幅に個人の所得が多いことが伺えます。
このように平均所得が高いシンガポールでは、気軽に海外から高品質な化粧品を購入する習慣があります。
オンラインショッピングのメリットは、店舗への進出を待たずとも、トレンドの化粧品がすぐに手に入る点。SNSなどを通じて知った最新トレンドの化粧品を、オンラインで気軽に外国から購入する人も少なくありません。
このように美容トレンドに敏感で平均所得も高いシンガポールでは、越境ECを通じた買い物も非常に人気です。越境ECとの親和性の高いシンガポールでは数多くの国際ビジネスが活発で、東南アジア地域でトップシェアを誇る越境ECプラットフォーム、Shopeeもシンガポールで設立されました。
それでは、ここからは最新版の化粧品売れ筋トレンドについてまとめます。
シンガポール発の越境ECプラットフォームShopeeで、実際によく売れた日本の化粧品をジャンル別に紹介していきます。(シンガポールにおける、2023年Shopee販売実績より抜粋)
本記事で提供している情報は、利用者の判断・責任においてご参照ください。
現時点のできるだけ正確な情報提供を心掛けておりますが、本記事はあくまで参考資料であり、Shopeeおよび執筆者は利用者の確認不足によって発生したいかなる損失に対しても責任を負いかねますのでご了承ください。 |
毎月の売れ筋商品に必ずと言っていいほどランクインしているのが、日本製のUVケア化粧品。紫外線大国のシンガポールでは、美しくありたいという美容目的だけでなく、有害な紫外線から肌をしっかり守りたいという健康目的でUVケア化粧品を購入する人も目立ちます。
出典:https://www.kao.co.jp/bioreuv/aquaprotectmist/
ミスト式で外出先でも手軽に紫外線予防ができるUVミスト。スーパーウォータープルーフで髪にも使える多機能性が、モンスーン気候のシンガポールで人気の理由。
出典:https://www.shop.rohto.co.jp/category/skincare/skin-aqua/190850.html
乾燥から肌を守るヒアルロン酸が配合されており、優れたUVカット力だけでなく塗るたびに肌がうるおう日焼け止め。
強い紫外線でダメージを受けるのは肌だけではありません。シンガポールでは紫外線でダメージを受けた髪をケアするための機能性の高いトリートメントなどが人気です。
出典:https://www.and-honey.com/deep/product/
「保水オーガニック美容」をうたう&honeyの詰め替えシャンプー・トリートメント。厳選した保湿効果の高いハチミツを独自比率で配合し、髪にツヤと潤いを与えます。
出典:https://brand.finetoday.com/jp/tsubaki/mask/
独自の成分で髪の内側から外側までしっかりケアするリペアマスク。髪の内側を立体補修するイオン補修成分、乾燥・湿度などの外的ストレスから髪を守るシールドマスク処方、さらに髪表面をコーティングする椿オイルが配合されているスペシャルなヘアケア化粧品。
UVケア化粧品で紫外線対策をしたら、それを落とすことも欠かせません。シンガポールに向けた日本からの越境ECでは、肌に優しい高機能なクレンジング化粧品も人気です。
出典:https://www.fancl.co.jp/beauty/item/3727a?sc_intcmp=bs_micle
美容液のような優しいテクスチャーのオイルクレンジング。肌のキメを守りながら、角栓やザラつきまでオフできます。防腐剤・合成香料・合成色素・石油系界面活性剤・紫外線吸収剤は無添加なので、自然志向の消費者にも人気があります。
出典:https://maison.kose.co.jp/site/softymo/g/gWMHF/
オーガニック認証をうけた5種類のボタニカルオイルなどが配合されたクレンジングオイル。角栓まで落とせるディープクレンジングオイルは、落ちにくい日焼け止めを素早くオフしたい人の強い味方です。
海外でも認知度が高くすでに販売されている化粧品に新規参入の余地がないかというと、そういうわけでもありません。現地では手に入りにくい限定品は越境ECで人気があります。
出典:https://www.sk-ii.jp/product/limited-edition-mothers-day
SKIIのベストセラーシリーズが、アパレルブランド「メゾンキツネ」とコラボ。定番商品とは違ったデザイン性あふれるパッケージが目を惹きます。
諸外国と比べ、品質と機能性へのこだわりは日本の化粧品の強みです。他には見られない日本独自の化粧品も、美容意識の高いシンガポールでは人気があります。
出典:https://www.kao-kirei.com/ja/brand/khg/biorehiyasheet/?tw=khg
拭いた瞬間に肌温度-3℃を感じられる汗ふきシート。冷却ウォーターがたっぷり配合されており、肌の熱を逃がします。ヒアルロン酸やメントールが配合されており、すっきりするのにしっかり保湿ができる汗拭きシートです。
足の裏にシートを貼ると、配合されている竹樹液パウダーがむくんだ足の水分を吸収します。疲れた足をやさしくケアするシートです。
出典:https://www.kao.co.jp/liesecolor/lineup/awa/
泡でもみこむだけで、見えない後ろや染めにくい根元の髪も自分で綺麗に染められるヘアカラー。少し意外ですが、シンガポールでは日本のヘアカラー剤も人気があります。欧米のヘアカラーよりも優しい処方で、高機能であることが日本ブランドの強みです。
以上、Shopeeにおける販売実績に基づき抜粋した、シンガポールにおける化粧品トレンドをお伝えしました。
年中降り注ぐ強い紫外線から肌を守るUVケア化粧品や、それを優しく落とすスキンケア、その他にはダメージリペアや日本独自の高機能化粧品が人気であることがお分かりいただけたかと思います。
これらの人気商品をさらに分析すると、各メーカーの看板商品・定番商品であることも多く、すでに日本でも定評のある化粧品がトレンドになりやすい傾向も伺えます。
シンガポールに本社を構えるShopeeなら、今回ご紹介したような売れ筋商品やシンガポール市場の最新動向も細かく把握しています。さらにオンラインの無料セミナーなどで惜しみなく情報提供も行っており、情報面でのサポート体制も万全。
日本よりも平均収入が高いシンガポールに向けた越境ECは、昨今の円安傾向で参入がますます魅力的になっています。拡大中のシンガポール市場に向けて、Shopeeで日本の化粧品を出品してみてはいかがでしょうか。
*海外へ実際に出品される際は、販売国における最新の輸出ルールや規制を必ずご確認ください。 |
この記事を書いた人
Natsuko Sakurai
2拠点生活フリーランス。ロンドン、オランダ、スペイン 3ヵ国での在住や現地企業での勤務経験があり、帰国後も海外ビジネスに関わり続けています。コロナ禍をきっかけに、海外にしかオフィスのない現地企業との国際リモートワークが始まったりと、たえず働き方は進化中。