Resources
コラム
コラム
日本のドラッグストア商品が東南アジアで売れ続ける背景
2026.09.30

「ドラッグストアで買えるものが海外で売れるの?」と感じる方は多いかもしれません。実際には、日本のドラッグストアで当たり前に並んでいる日用品やコスメが、東南アジアのShopeeで継続的に購入されています。
なぜ普通の日用品が海外で売れ続けるのか。その背景には、東南アジア特有の気候・美容文化・消費者心理と、日本製品への根強い信頼が重なっています。
東南アジアは赤道に近く、年間を通じて気温が高く湿度も高い地域がほとんどです。日本のドラッグストア商品がこの市場と相性がいい理由の一つは、日本自体が「高温多湿の夏」を持つ国であることです。日本で夏向けに開発された商品が、東南アジアでは年間を通じて使える商品として機能します。
UV対策商品がその典型です。日本の日焼け止めはSPF値・PA値の表記が明確で、テクスチャーが軽く白浮きしにくい設計のものが多く、年中強い紫外線にさらされる東南アジアの消費者のニーズに合致します。汗や湿気に強いウォータープルーフ仕様の商品はシンガポールのShopeeでも売れ筋に入っています。
皮脂対策・毛穴ケア商品も同様です。高温多湿の環境では皮脂の分泌が活発になるため、日本で「夏の悩み向け」として開発された商品が東南アジアでは日常的なスキンケアとして使われています。
東南アジアでは近年、EC市場の成長とともに美容への関心が急速に高まっています。「少し高くても品質の良いものを選びたい」という消費者が増えており、日本コスメはそのニーズと相性が良い位置にいます。
特に根強いのが美白ニーズです。日本のドラッグストアでは手頃な価格で購入できる美白ケア商品が、東南アジアでは「日本製の美白アイテム」として高い価値を持ちます。メラノCCシリーズや肌ラボのホワイトニングラインは、そのまま現地の需要に対応できる商品の一例です。
「日本製=肌に優しい・安全」という認識も購買決定に影響しています。刺激が少なく低アレルギー設計の商品は、敏感肌の消費者から特に信頼を集めており、キュレルやファンケルのマイルドクレンジングオイルといった商品は現地で探しても入手しにくいため、越境ECで購入されるケースが多くあります。
ドラッグストア商品の越境ECにおける強みの一つは、消耗品であることです。スキンケア商品・シャンプー・歯磨き粉・サプリメントといった日用品は使い切ったら再購入するニーズが自然に発生します。
一度使って気に入った商品は、現地の店舗で手に入らなければShopeeで繰り返し購入されます。越境ECでリピーターが生まれやすい商材の構造として、消耗品であることは大きな要素です。レビューが積み上がることで検索順位にも影響し、新規購入者を引き寄せる好循環にもつながります。
訪日外国人がドラッグストアで購入した商品を帰国後にShopeeで再購入するケースも増えており、インバウンドと越境ECが連動した需要の流れも生まれています。

公式データや各マーケットの売れ筋から、特に需要が確認されているカテゴリーをまとめます。
スキンケアは最も安定した需要を持つカテゴリーです。化粧水・美容液・クレンジング・日焼け止めと幅広く、肌ラボ・メラノCC・キュレル・ファンケルなどのブランドが東南アジア・台湾で継続的に購入されています。
ヘアケアも需要が高いカテゴリーです。高温多湿の環境でのダメージケアやスカルプケアへの関心が高く、日本のシャンプー・トリートメントへの信頼は厚いです。
オーラルケアでは、日本のホワイトニング歯磨き粉や歯ブラシが人気です。特に台湾では日本のオーラルケア商品への関心が高い傾向があります。
サプリメント・健康食品も東南アジアで伸びているカテゴリーです。マレーシアではNMNサプリメントへの需要が特に高く、「日本製の安心感」が購買につながっています。
ベビー・キッズ向けのスキンケアや日用品も、「日本製=安全・低刺激」というイメージが強く働くカテゴリーです。東南アジアの若い親世代からの需要が底堅く続いています。
越境ECで扱う商品を探す際、多くの人が「特別な仕入れルートが必要では」と感じますが、ドラッグストア商品はその心配がありません。マツモトキヨシ・ウエルシア・スギ薬局・ツルハといった国内大手ドラッグストアで普通に買えるものが、そのまま出品できます。
100均やスーパーで購入できる日用品も同様です。現地では手に入りにくい商品が、日本では誰でも簡単に入手できる。この非対称性が越境ECの根本的な強みであり、ドラッグストア商品が仕入れしやすい商材として選ばれる理由です。
ただし、化粧品やサプリメントは現地の規制や輸入制限の対象になるケースがあります。マレーシアへの出品ではハラル対応の確認が必要なカテゴリーもあり、出品前にShopee Seller Education Hubで各マーケットの販売規制品を確認しておくことが重要です。

日本のドラッグストア商品が東南アジアで売れ続ける背景には、気候の相性・美容意識の高まり・日本製品への信頼・消耗品としてのリピート構造という複数の要因が重なっています。特別な商品を用意しなくても、近所のドラッグストアで手に入るものが東南アジアの消費者にとっての「探していた日本製品」になることがあります。Shopeeを通じた越境ECは、この需要に日本から直接アクセスできる手段として機能しています。
この記事を書いた人
ノンノ
株式会社TheNewGate GC事業部の「ノンノ」と申します。
PRTimesやWantedly、TechBridgeなど、社内外のメディアに記事を執筆し、発信しています。
越境ECモールの運営をはじめ、コミュニティ運営やWebサイトのSEOマーケティングにも携わりながら、「モール運営に最も近い場所から」貴重な情報をお届けしています。
ちょっとしたヒントやアイディアが、皆さまの日々を彩りますように。
タグ一覧