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株式会社シライ:海外へ販路拡大を目指し越境ECにチャレンジ!SNSやKOLを上手に活用し売上は1年で50倍に

Joint Space

Joint Spaceは、株式会社シライが直営するレディースファッション通販サイトです。「日本のモノづくりを大切に」といったビジョンを掲げ、自社にて企画・製造・販売までの一貫体制を構築し良質な商品を提供しています。2021年3月よりShopee日本越境サービスを活用し、今後は台湾での実店舗運営も視野に入れています。コンセプトは「ファッションを通じて人生を楽しもう」

今回は、昨年からShopeeに出店されているJoint Spaceさんより取材の機会をいただきました。

Shopeeマーケティングチームとして、Joint Spaceさんを担当している宮本と共に、越境EC部としてメインでShopeeを担当されている江 祐君(チャン ユウチュン)さまへインタビューさせていただきました。ブランドの世界観やこだわり、商品の説明、Shopeeを始めたきっかけ、Shopeeを通じて成し遂げたいこと等を伺ってみたいと思います。

株式会社シライ:海外へ販路拡大を目指し越境ECにチャレンジ!SNSやKOLを上手に活用し売上は1年で50倍に

 

越境ECを始めるきっかけは日本の人口減少

越境ECを始めるきっかけは日本の人口減少

越境事業はいつ頃から開始されたのですか。

江様:越境の事業自体は3年くらい前から取り組んでいます。ただ、なかなか初めの方は何をすれば良いか分からない状況だったのですが、Shopeeさんに出店してから少しずつ形になってきたなというのは実感としてありますね。

 

ー ちなみにその3年前に越境ECを始める前っていうのは、別の形で海外に販路があった状態だったのですか。

江様:弊社は自社ECサイトの他に、楽天市場にも出店しています。その楽天市場では、海外の方が注文できる仕組みがあり、ちょこちょこは海外のお客様から注文があったのですが、本格的に越境ECとして取り組み始めたのは3年くらい前ですね。

 

ー 現在の大体の売り上げや国内外での注力の割合はどのくらいですか。また、今後どうしていきたい等はありますか。

江様:国内と国外の割合でいうと国外の売上比率はまだまだ少ないですが、将来的には30%程度にはしたいと思っています。

 

ー3年前に越境ECという選択肢が生まれた原因や背景等はあったりされますか。

江様:そうですね、弊社スタッフの中に香港出身のスタッフがいたのも影響としてあったのですが、直接的なきっかけは日本の人口が今後減少していく中で、海外へ販路拡大し、国外のお客様にも弊社の商品を知ってもらいたいという考えから、越境を本格的に始めようということになりました。

 

実は越境ECでは2番目のShopee、最大の魅力は分析機能と圧倒的なキャンペーンの数

 

実は越境ECでは2番目のShopee、最大の魅力は分析機能と圧倒的なキャンペーンの数

ーちなみにShopeeが初めての越境ECだったのですか。

江様:越境ECのショッピングモールとしては、実はPINKOI(ピンコイ)という海外のモールに先に出店していて、Shopeeさんは2番目になります。

 

ー代理店とか色々あると思うのですが、初めから越境ECでやろうと決めていたのですか。

江様:最初は香港にある広告代理店さんに日本のJoint Spaceのサイトのプロモーションをお願いして、海外のお客様にJoint Spaceで購入してもらう形を考えていました。ですが、日本国内のECサイトであるため、海外のお客様向けの決済方法が十分整っていなかったり、中国から日本のサイトが閲覧しづらいなどの問題があったので、海外のショッピングモールに出店してみようということでShopee さんに至りました。

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ーその時Shopeeってご存じでしたか。どういう経緯で知っていただけたのでしょうか。

江様:はい、Shopee に関しては私が台湾出身というのもあり知ってました。Shopee はユーザーが多くて、周りの知り合いで使ってる人も多いです。アパレルだけじゃなくて食品や他のジャンルの商品を扱っていて、使いやすいモールということで認知していました。あとは、C2C販売の機能もあるので、個人間で売ったり買ったりして使ってる人が多いイメージでした。また、弊社は海外のKOLさんたちと連絡をとることも多く、Shopeeを使っているKOLさんたちも多かったので、合っていると思いました。

 

Shopeeにしかないモノや魅力はありますか。

江様:色々な分析機能があるところですね。例えば、どの商品の反応がいいとか、どのページが良く見られているかなど、そういうデータを管理画面から確認することができます。反応がいい商品を広告に出したり、分析した数字を見て戦略を考えたりしています。こっちはあまりアクセスが無いけどこっちはあるからこっちを出してみようとか、コツコツと分析していった中で売上が伸びてきたという状況ですね。でも、実はShopeeさんに出店当初は全然売れなかったんです(笑)

 

ーじゃあ分析する機能があって自分で色々分析することができるという点がShopeeの魅力の一つですかね。

江様:はい、あと色々な画像の変更、自分で管理画面からトップページのデコレーションができるようになっている機能がとても使いやすいと思います。キャンペーンも他のモールもあるのですがShopeeが一番多いと思います。お客様もキャンペーンを待っているようで(笑)、キャンペーンが始まると購入される方も多いようです。

 

Shopeeのトップページを見事に活用した4つのブランド展開

 

Shopeeのトップページを見事に活用した4つのブランド展開

ー色々ブランドがあると思うのですが、Shopeeで一番注力されているブランドってどちらでしょうか。

江様:今Shopeeのショップの中では、4ブランドを展開しています。その4ブランド共に伸ばしていきたいのですが、ファッションの流行などで、結果として、ブランド間での売上に差が出てくることはありますね。

 

ーちなみにShopeeのショップではどういった方をターゲットにして、どういう店舗にしていきたい等の決まったコンセプトはありますか。

江様:そうですね、コンセプトやターゲットとなるお客様の層はブランドによって異なっています。カジュアル系のお洋服が好きな方もいますし、エレガンス系のお洋服が好きな方もいます。色々な方にファッションを楽しんでいただけるように、複数のブランドを展開しています。

 

複数のブランドを一つのショップで展開しているということですが、お客様にとってどのように見せているとか、ブランド名が分かるよう工夫している点はありますか。

江様:Shopeeのトップページで、Shopeeのカタログ機能を使って、ブランドをタブで切り替えられるようにしています。タブをクリックするとそのブランドの商品が見られるように設定をしています。また、商品名の最初にもブランド名を入れるようにしていて、お客様がわかりやすいように心がけています。

 

ー他の店舗もその「クリックすると、このブランドが見える」という設定をなかなか行っていない印象を受けますね。

Shopee宮本:そもそも、ブランドとして分けられるように作られている訳ではなくて、カテゴリーとして分けられるように作っていて、たまたま御社は使い方が合っているなと。御社は複数のブランドがあるのですが、リセラーさんの場合は「食品」「インスタントラーメン」などそういうジャンルで色々分けている店舗が多いですね。

 

江様:通常1ブランド1ストアが多いですよね。弊社の場合ちょっと特殊な方になると思います。今4ブランドですが、もう1、2ブランド入れてもいいかなっていう気がしてます。

 

顧客増加の背景にはKOLとInstagramが

顧客増加の背景にはKOLとInstagramが

ー商品のデザインや特徴、こだわりなどはございますか。

江様:弊社の創業はニットの工場から始まりましたが、良質な商品を出来る限りお手頃な価格でお客様へ提供したいという思いから、2000年に一般のお客様へインターネットを通して直接販売する製造小売業へと転換いたしました。そこがこだわりのベースになっています。また、たくさんの方にファッションを楽しんでもらいたいという想いから、お洋服のテイストなどを分けて複数のブランド展開をしております。

 

ーちなみにどのような体制でShopeeを運営されているのでしょうか。

江様:実は、Shopeeのショップ運営は、ほぼ一人で運営しています。

嬉しいことに販売件数が伸びる毎にお客様からの問い合わせやチャットの件数も増えています。弊社は、土日祝日はお休みを頂いていますが、土日祝日は注文やチャットが多いですね。翌営業日に対応しておりますが、タイムラグがあるのでお客さんが不安にならないかと心配しています。また、これからチャットが増え続け、直接対応する件数も増えていくと一人では十分なサポートができなくなってしまうのではないかと悩んでいます(笑)

ですが、今はとにかくレビューを見るのが嬉しいです。写真付きのレビューも嬉しいですね。現在500件くらいのレビューがありまして、お客さんの反応を見るのが楽しいです。お客様を不安にさせないよう、チャットの自動返信の機能も設定してあります。

 

ー口コミは全部1件1件読んでいるんですか。

江様:1件1件読んでます。

 

ーすごいですね!長期的にこれまでの分析を見て、例えばワンピース系が売れやすい、パンツ系が売れやすいなどの傾向はありますか。

江様:ジャンルでいうと特にワンピースと日本製の商品が人気ですね。また、KOLの方が着用した商品にも反応があります。

弊社の場合はShopeeさんの広告以外に、KOLの方に弊社のお洋服を着用してもらうPRもしておりまして、KOLの方がPRされるタイミングで、商品を登録したりすると、反応がいいですね。

 

ーそこについても伺いたかったのですが、Shopeeとしてもファッションブランドに関してはあまり前例がなく、ある意味御社は前例を破ったというか。売上増加の要因としてはKOLさんの起用が大きかったのでしょうか。

江様:当初のShopeeの出店形態はC2Cだったのですが、途中からモールタイプのB2Cに変更しました。また、SNSの影響も大きいですね。弊社のインスタグラムのブランド公式アカウントで情報を発信したり、KOLさんに着用してもらったりすることで売上が伸びるきっかけになったと思います。

 

Shopee宮本:そもそもKOLを起用しようというきっかけはあったのですか。

江様:国内のECサイトでも、日本のKOLさんたちが弊社の商品を着用してくれていたので、その仕組みを海外でも使えたらいいなと思い、海外のKOLさんにもお願いしてみました。

 

Shopee宮本:全てのセラーさんの悩みになるかとは思うのですが、今御社はKOLを起用する中で、そもそもどういうきっかけで台湾の方のKOLを見つけたのですか。

江様:弊社のブランドの雰囲気に合うような方をインスタグラムで見つけたら、連絡をしてお願いしています。

 

Shopee宮本:KOLを利用し始めてから、どれくらいの期間で売り上げに影響があったのですか。

江様:実は、KOLさんに商品紹介を依頼する活動は結構前からやっていたのですが、反応が出るようになったのはつい最近になってからです。なんででしょう(笑)ブランドの認知には時間がかかるのでしょうか。

また、インスタグラムで、ブランドの公式アカウントも台湾の方向けに別で開設しました。そのアカウントから情報を発信すると、台湾のどこで買えるのかといった問い合わせも増え、そのままShopeeモールまできてくれるようになりました。

 

Shopee宮本:では元々御社は台湾向けにブランド別のインスタは開設されていなかったのですね。この目的のために開設されたのでしょうか。

江様:そうですね、ブランド別に分かりやすい紹介をしたいということで作りました。

 

ーでは売り上げが伸びたきっかけとしてはSNSの影響が大きいということですか?

江様:はい、SNSの影響は大きいですね。

Shopee宮本:また同じくらいのタイミングでShopeeからのキャンペーンの数が増えて、相乗効果になっていたのかと思いますね。

江様:Shopeeさんのキャンペーンにもできるだけ参加したいと思っています。

 

SNSやShopeeイベント等をきっかけに1年で売上は50倍に!

SNSやShopeeイベント等をきっかけに1年で売上は50倍に!

ー先ほどの売上が伸びたきっかけとしてSNS、B2CのShopeeモールへの転換、Shopeeのイベントへの積極的な参加などがあったと思うのですが、出店当初と比べて売り上げが伸びたなどのデータってありますか?

江様:私がShopeeの運営に携わるようになって、ちょうど1年くらい経過しました。初めの頃の売上は月間3万円ぐらいだったので、直近の売上と比較すると50倍ぐらいに伸びてますね。

 

ーすごいですね。

江様:ありがとうございます。ここ4ヶ月ぐらいで売上のベースが上がった感じがします。

 

越境ECは台湾での実店舗出店に向けてのステップ

 

ー台湾の市場をどのように見据えていらっしゃいますか?中国と香港を含めて、海外の市場をどのように今後成長させていくなど御社なりの考えはありますか?

江様:そうですね。今は主に台湾のお客様向けに商品を知ってもらえるように頑張っていますが、次は中国やその他のアジア圏のお客様にも知ってもらいたいと思っています。

 

ー基本的に今は越境ECで進めていく感じですか、それともある程度の売り上げが見込めてきたら台湾への実店舗を出すなどの予定はありますか?

江様:はい、台湾での実店舗展開も考えています。

 

ーじゃあ、ある意味越境ECはそこへのステップですか?

江様:お客様から、台湾でお店はどこにありますか?という質問をよく頂きます。なので、台湾にも実店舗を出せば、実際の商品を手にとってもらいながらお洋服を選んでいただけると思っています。

 

Shopee宮本:目標としては何年までに台湾に実店舗を出したいというのはありますか?

江様:来年には出せたらいいなと思ってます!

 

ーShopeeを始めた最初の半年くらいは、なかなか売り上げが伸びなかったとのことですが、それでもこれは売れるって何かを確信していた事などありましたか?

江様:始めてから半年くらいは売上も伸びず、社内でももう辞めようか、という声はありました。

 

Shopee宮本:色んなブランドさんはそれを乗り越えられなくて、結局辞めてしまうことが多くて、御社の場合はどういう風にモチベーションを保たれていたのですか?

江様:私は、弊社が作るお洋服が本当に可愛いと思っているので「絶対売れる!」と確信していました。ただ色んなブランドを扱っているため正直どんなブランドが売れるかは分からなかったです。

 

Shopee宮本:その気持ちがすごいです。本当にブランドさんに関しては、出品してすぐ売れ出さないともう辞めてしまったり、結構運営するのに労力かかるじゃないですか。やはり最初はこちらからもリソースを全て提供することは出来なくて、ある程度ブランドさんにも頑張って頂かないと、こちらとしても助けられないこともあるので。

江様:Shopeeのお客様からの反応がとても分かりやすいです。レビューや画像の分析、ページの写真を入れ替えるなどの手順もだんだん慣れてきて、そこも売上が伸びたきっかけになったのかなと思います。

 

Shopee宮本:そこをそもそも見ないセラーさんも沢山いらっしゃって、自社の商品の中でどの商品が一番見られているかも分からない。そもそもその機能があることも知らない。認知していただいて、きちんと使いこなさないと慣れないので、そこはこちら側の教育の問題でもありますね。

江様:実店舗からスタートしたブランドさんはWeb上のデータを分析することに慣れていないと聞くこともあります。弊社はネットショップからスタートしているため、データや数値を必ず分析するという習慣があったので、そこは良かったかなと思っています。

 

ー越境ECを始めるにあたり、新しいコンセプトでやるかどうか迷っている日本の企業もいると思うのですが、御社が経験した上で伝えたいことはありますか?

迷われている方は是非チャレンジすることをお勧めしたいです。今後は、日本の人口も減少することが予想されていますし、海外に販路拡大していく流れは今後も続くのではないでしょうか。

越境ECに関しては少ないコストで始められるので、まずは越境ECを初めてみて、現地の人に受け入れられるかどうか確認し、受け入れられたタイミングで実店舗を出してみるという方法もいいのではないかと思います。

 

取材者の感想

取材を通し、Joint Spaceさんの自社商品への絶対的な自信と「とにかくやってみる!」という熱い想いが伝わってきました。ブランド毎にインスタのアカウントを開設したり、KOLさんを見つけるために地道にDMからコンタクトを試みたり、お客様から頂いた口コミに1件1件丁寧に対応されたりと、この著しい売上の伸びはコツコツと誠実に向き合ってきた努力の賜物のように感じます。どのブランドの服も本当に可愛いので、今後のJoint Spaceさんの台湾への実店舗出店がすごく楽しみです!

 

店舗情報

台湾:

https://shopee.tw/jointspace_tw/

 

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