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公益社団法人鹿児島県貿易協会:鹿児島から東南アジアへ、Shopeeを活用して県産品をプロモーション!~事業背景と今後の展望~

KAGOSHIMA BEST SELECTION

「KAGOSHIMA BEST SELECTION」は、Shopeeが公益社団法人鹿児島県貿易協会からのご相談を受けて開設した特設サイトです。2022年11月からShopeeシンガポールにページをオープンし、鹿児島県の特産品を様々な県内企業より集めて、既存セラーの協力も得て、鹿児島県産品のプロモーションを実施しました。

今回は、2022年から県産品のプロモーションの場としてShopeeをご活用いただいている公益財団法人鹿児島県貿易協会から取材の機会をいただきました。アカウント担当のShopee安井とともに、鹿児島県貿易協会の永井様、田中様、近藤様、現王園様へインタビューさせていただきました。県産品を集めて越境ECを行うスキームや今後の発展について伺いたいと思います。

公益社団法人鹿児島県貿易協会:鹿児島から東南アジアへ、Shopeeを活用して県産品をプロモーション!~事業背景と今後の展望~

<左から、田中様、近藤様、永井様、現王園様、Shopee安井>

 

海外に売り出すには他県との差別化がポイント

海外に売り出すには他県との差別化がポイント

ーまず最初に公益社団法人鹿児島県貿易協会の設立経緯や目的・取り組み内容などを教えてください。

近藤様:鹿児島県は日本の南に位置するので、地の利を活かして東南アジア向けの貿易親交を図る目的で設立した経緯となります。例えば県内商社、商工関係、市町村や各業界のメーカーが順次参加しています。海外ビジネスの情報公開や各種商談会の開催など海外展開の事業を会員の連携に基づいて進めていくという目的で活動しています。

 

Shopee安井:対象国は東南アジアに限定されているのでしょうか。

 

近藤様:設立の時は東南アジア向けを掲げていましたが、現在は米国・東南アジアを中心に、各企業・業界団体の戦略等も踏まえて、幅広い国を対象に事業を実施しています。

 

Shopee安井:参加企業数で119社とありますが、どのような業界の企業が多いのでしょうか。

 

近藤様:食品や雑貨を取り扱う企業もありますし、金融機関、物流・通関関係、また輸出振興に力を入れている市町村など、様々な業種が会員となっています。

 

Shopee安井:基本的に、貿易協会に所属している企業さんのご意向に沿った事業を展開されているのでしょうか。

 

近藤様:貿易協会は県からの委託を受けて海外展開に係る支援事業を実施していることから、会員企業に限らず県内企業に公募をしております。会員向けには、総会等での異業種の企業との意見交換の機会やメルマガによる各種海外情報や商談会等の情報を提供しています。

 

ー鹿児島県の産業や特産品について、紹介していただけますか。

近藤様:鹿児島県は第一次産業が盛んであり、農業が地域経済を支える基幹産業となっています。また、「和牛日本一」に輝いた鹿児島黒牛をはじめ,日本一の生産量を誇る「ブリ」、「カンパチ」などの美味しい食材や、「さつまいも」「かごしま茶」「本格焼酎」など、魅力ある特産品が豊富にあります。

 

Shopee安井:第二次産業の中でも食品加工の割合が高いのでしょうか。

 

近藤様:そうですね。比率的にはやはり食料品が高いです。農林水産物の生産量が多いので自ずとそういった産業に繋がるということですね。

 

ーそういった鹿児島産品を世界に売り出しているわけですが、課題意識はあったりするのでしょうか。

近藤様:既に沢山の商品が様々な国に輸出されているので、他の類似品との差別化が難しいところです。

 

Shopee安井:他県の似たような特産品とは競合関係になってしまうことはあると思いますが、一緒に協力して売り出していくことは考えられますか。

 

近藤様:民間主導による海外での九州フェアなどで鹿児島県産品が出品されていることは当然あると思いますが、鹿児島県と他の県で一緒にフェアを開催するというのはないです。

 

ー他行政機関や貿易関係団体との連携はどのようにしていますか。

近藤様:各種商談会や海外での現地フェアなどを実施する際は、市町村や特産品協会、ジェトロなどと連携して、参加企業の発掘やバイヤー招聘などを行っています。

 

Shopee安井:鹿児島産のものを海外に売り出していこうという目的意識は、他の団体とも共有できているということですね。

 

Shopeeの既存国内セラーの協力を得て、県内企業としてリスクの少ないスキームを構築

ー今回の鹿児島フェアプロジェクトの協業に関して、きっかけとShopeeと組まれた背景を教えていただけますか。

近藤様:今回のプロジェクトのきっかけは、鹿児島県のASEAN地域における販路拡大事業を受託しており、以前、鹿児島県の国際交流員として勤務していた鹿児島県ASEANディレクターのケナードさんです。鹿児島に対する愛が深く、鹿児島の知名度をシンガポールやASEAN地域に広めたいというご本人の意志もあり、平成28年から事業を展開していただいています。ケナードさんとShopeeの安井さんとの繋がりもありまして、世界的に越境EC市場が伸びている状況などから、県内企業の今後の海外への県産品の販路拡大を図るための一つの手法として越境EC事業への参入を支援する目的がありました。

 

ー続いて、プロジェクトの目的と概要を軽くご紹介いただきたいです。

近藤様:ASEAN地域において主要国のシンガポール・マレーシア・タイは県の農林水産物の輸出額で上位に位置する国であり年々増加傾向であります。しかし、加工品や酒類などは輸出額が伸び悩んでいる状況でした。これまでは現地レストラン等での鹿児島フェアなどBtoBの取り組みを継続して実施しておりましたが、現地フェアのみの取組では、その開催している場所や期間のみのPRとなり、より幅広く一般消費者へ鹿児島県や県産品の認知度を向上させるには、一般消費者向けの越境ECを併用することが効果的であると思いました。当初は県内企業が自社でショップを開設するスキームを検討しましたが、自社でショップを運営する際の言語面のハードルや事業実施期間が限られる中、短期間でショップへのアクセス数を増やして売上げを伸ばすことは容易ではないことから、国内で既にShopeeにショップを開設していてある程度売り上げのある国内セラーに商品提案をする方法が、国内取引で事業を展開出来るなど県内事業者にもメリットがありリスクが少ないと思いました。これには県内企業の輸出の8〜9割が国内商社経由で間接的に輸出をしている背景や安井さんのアドバイスもあり、その方法で実施することとなりました。

 

ーその商社さんを募集するにあたって苦労した点はありますか。

近藤様:県内事業者も越境ECに興味・関心はありますが、AmazonやShopeeなど様々なECのプラットフォームがある中で、それぞれの事業の内容を理解し参入を選択するポイントなど判断が難しい点があります。そこで事前説明会を開催し、Shopeeの事業概要や今回のプロジェクト内容を県内企業に説明する機会を設けました。また、参加事業者を公募しましたが、当初なかなか応募数が伸びない状況もありましたので、貿易協会で毎年作成しております輸出を希望する県内企業の商品パンフレットを協力いただく国内セラーに提供し、取引を希望する県内事業者に個別にアプローチすることにより、参加事業者を増やしていきました。公募ベースと個別事業者へのアプローチを並行することで最終的には30社の事業者に応募して頂きました。

 

Shopee安井:タイミングが合わない方々もいて、説明会にご参加いただける方も限られてしまった印象もありました。でも、近藤さんに個社に企業アプローチをしていただいて、募集企業が最終的に集まった感じでしたね。

 

ープロジェクトの成果で良かった点と課題として改善すべき点を教えていただけますか。

近藤様:今回の事業で採択された鹿児島企業・商品数は17社・93商品でした。これだけのニーズがあり、ビジネスマッチングが成立して商品掲載が出来たのは一定の成果だと思います。更に、プロジェクト期間に限らず、その後も取引が継続している商品が一部あることも大きな成果です。一方で、県内事業者から国内セラーへの商品提案というスキームでしたので、各国内セラーショップのコンセプトやニーズにマッチしないこともあり、提案した商品で採択に至ったのは約半数でした。このように国内セラーのニーズと提案商品のミスマッチなどは、今後クリアしていかないといけない課題と感じています。

 

Shopee安井:本当はテストマーケティングという観点から、できるだけ多くの企業にご参加いただき、多くの商品をご出品頂きたいという思いはある一方で、既存のセラーの方々に無理矢理お願いをしてしまうと最終的にビジネスとして継続的に繋がっていかないだろう、という思いもありました。やはり、現地側の需要に合った商品でないと選ばれないことが多かったです。

人気特産品のボンタンアメ

<人気特産品のボンタンアメ>

 

近藤様:海外において知名度のある商品は売れますが、知名度のない商品を売っていくために、現地の消費者の嗜好性を取り入れたマーケットインの考え方での商品選定なども検討する必要もあります。ただ単に売れる商品だけ出品しても事業として意味がなく、テストマーケティングの結果を生かして「売れない要因は何か?市場性に合っていないのか?他の国ではどうなのか?」など商品改良などに繋げていければと思います。

 

Shopee安井:今回売れる商品のラインナップと売れない商品がなぜ売れないのかのインサイトが得られたところは成果として言っていいですね。

 

近藤様:そうですね。認知度がなく類似品が多い商品や現地の市場性(家で料理をしないなど)に合わない商品は売れない傾向にあります。あとは、価格と商品の価値が合わない場合です。日本では数百円の商品が輸送費などコストが重なり最終的には千円、二千円になると当然売れないので販売価格の設定は重要です。

 

ーShopee上でバイヤーとセラー間のコミュニケーションを通じて得られた課題や気づきはありましたか。

近藤様:国内セラーが代行して県内事業者の商品を販売するため、現地消費者の商品に対する感想などが県内事業者には直接伝わらないことや具体的に何を改善したら良いのかなどの情報までは得られないのは課題ではあります。また、売るために効果的な商品PRの方法として、国内セラーに商品のレシピ提案など具体的にどのようなPRするかを明確に伝える必要があると感じました。これは一般貿易でも同じことが言えます。

 

Shopee安井:そこのフィードバック方法が難しいと感じていまして、レビューで何が良かったかは現地の購入者が直接ECサイトに書いてくれるのですが、何を改善したら良いのかはレビューだけだと見えにくいという点はありますね。

 

近藤様:マイナスの声はそんなに書かれないですね。よって売れ行きでしか判断は出来ないと感じました。今回協力いただいた国内セラーの感想や商品を選んだ理由も、今後確認して事業のブラッシュアップに繋げていきたいです。

 

Shopee安井:購入者、Shopee (プラットフォーム)、国内セラー等、各関係者のフィードバックをきちんと整理することが課題だと感じました。

 

近藤様:そうですね。今回の事業で課題が見えてきた点は双方にあると思うので、どの方法が県内事業者または国内の協力セラーにとって一番良いのか検討していきたいです。

 

今年度は新たなカテゴリーにも挑戦し事業者数を拡大

ー今年度の取り組み予定について教えていただけますでしょうか。

近藤様:事前に越境EC市場やShopeeの具体的な事業内容を伝えるためのセミナーを開催して、新たに参加する事業者の発掘を進めていきます。また、国内の協力セラーへの商品提案による事業スキームは継続し、より多くの企業がチャレンジできる方法などを検討し、最終的には県内事業者の自社ショップ開設への自立の流れを目標とします。

 

ー昨年はカテゴリーは加工食品に注力されていたと思いますが、今年はそれ以外の可能性もありますか。

近藤様:今後は、工芸品や小物、越境ECで売れ行きの良いコスメ商品なども出品させていきたいですね。もっと鹿児島らしさを商品ラインナップで出していければと考えています。基本的には国内の協力セラーが希望する市場性に合う商品をピックアップしますが、その他チャレンジ商品も出品していきます。

 

Shopee安井:思ったよりこれは売れたなとか、売れなかったなという想定とのギャップはいかがでしたか。

 

近藤様:意外性は缶詰でしたね。自分があまり缶詰をネットで買う習慣がなかったのもありますね。売れた商品は納得だなというのはあります。海外でも知名度があるお茶で手軽に飲めるものですね。国によっては急須を使ってお茶を淹れる文化がないので、簡単に飲むことが出来る粉末のお茶やティーバッグ形式が売れますね。

鹿児島県黒豚の缶詰

<鹿児島県黒豚の缶詰>

 

ー今回のプロジェクトの予算確保において苦戦したポイントやアピールした点などをお聞かせください。

永井様:昨年の事業については、農林水産省の補助事業を活用いたしました。農林水産省の事業は都道府県は手を挙げることができないため、輸出の品目別団体などでないと取り組めないということで、貿易協会で農林水産省の事業に応募して予算を確保しました。最初の取っ掛かりの一番お金がかかるところは国の事業が活用出来たので、県の財政当局にも今年度、農水省の事業を活用して事業を実施し、県内事業者のニーズや一定の成果などを示し、継続性を持たせるためにということで、令和5年度の県予算での事業を認めてもらっております。

 

Shopee安井:継続できたということはある程度評価されたということでしょうか。

 

永井様:越境EC自体はやはり取り組まないといけない分野という認識は皆ありますので、我々も使える予算をいろいろと活用している姿を見せた上で、当然継続しないと根付かない事業であることを説明しております。

 

近藤様:県内事業者に毎年調査をしておりまして、「越境ECに興味がある企業はこれだけいます」「昨年度に実際参入した企業は何十社あります」「商品も百何十商品」など、事業を実施する意義があるという根拠を具体的に示すことによって予算の確保を進めています。

 

Shopee安井:オンラインではなくオフライン・リアルのプロモーションでは、フェアをやってその場限りではなく、継続的に小売店の棚に置いてもらうという定番化の事例は少なかった印象でしょうか。

 

永井様:香港とか台湾などはある程度日本食が普及しているので、継続的に取り扱って定番化している物もあると思います。一方でバイヤー等への継続的な営業活動のノウハウやマンパワーがない事業者は商流構築の維持ができないという繰り返しな気はしています。

 

近藤様:「他にもこんな商品があります」など繰り返し営業するかなど、各メーカーがどこまでやるかが定番化に繋がる第一歩となりますので、県内事業者の海外展開における人材育成も行政としては実施する必要があります。

 

永井様:県内の地域だけで商売をしている事業者が多いので、商談会で「パッケージをこういう風に変えてくれ」とかインポータ―がオーダーを出しても対応が出来ないことがあります。

 

近藤様:やはり受け身で待ってしまうとバイヤー等にはどんどん忘れられてしまう・・・。

 

Shopee安井:継続的な出品に繋がっている鹿児島企業はそういうところが積極的なのかもしれないですね。

 

近藤様:粘り強く積極的に提案し、バイヤー側からのオーダーにはすぐに返信または対応するなどしていくことが重要です。

 

国内市場が縮小する中で、インバウンドと越境ECが鍵に

ー昨年度の取り組みに関して改善すべき点は多々出てきたかなと思うんですが、今年度で特に期待している点はありますか。

永井様:出品する事業者数をまず増やし、鹿児島県または県産品の知名度を高める必要があります。予算を使って事業をやっているので、当然成果も出していかないといけないです。多少時間はかかるとは思いますが、少しずつでも事業者が売上を上げていく形で「外に売って出ていく意欲」を持っていただきたいです。コロナが終息してこれからインバウンドがどんどん回復していくところだと思います。いま東南アジアの方々もかなり日本に来ていただいていますが、鹿児島に来ていただいて帰国後に商品を再度購入したい場合にも、越境ECはすごく大事な場だと思っています。可能な限り越境ECに取り組んで、インバウンドと連携した県産品の販路拡大という役割として、事業者を増やしてインバウンドで来た方々の購入の選択肢を広げ、県の振興にうまく繋げていきたいです。

 

ー他県も巻き込んで、地域全体でインバウンドに対して海外に向けてPRしていく動きもあったりしますか。

永井様:観光の方では、周遊コースとして隣県も含めた観光ルートの構築を行っています。九州の場合は九州観光推進機構がお金と人を出し合って周遊コースを作る取り組みをしています。シンボリックな火山の桜島があるので、阿蘇や雲仙と連携して火山の周遊ルートのような感じで考えているそうです。物産の方で我々が実施しているのは焼酎ですね。鹿児島の場合は芋と奄美大島の黒糖焼酎があり、大分は麦、熊本は米と、九州は焼酎が多くありますが、まだ焼酎はマイナーなお酒なので、一つの事業者の一銘柄じゃなくて焼酎がどんなものなのかをちゃんと発信をして、「こういう特徴や飲み方があるんですよ」「食材とこういう風に合うんですよ」というのを一緒になって発信していく取り組みをしているところですね。

鹿児島県の焼酎

<鹿児島県の焼酎>

 

Shopee安井:カテゴリー全体で知名度を上げて底上げしていった方が、全体のパイも必然的に増えるのでいいですよね!

 

永井様:牛肉とかは難しいんですよね。各県ブランド牛を持っていますが、日本から出ていくときにはジャパン和牛として既に知名度があるので。焼酎とかはまだ一緒に知名度をあげていこうという段階なので取り組みやすい分野かなと思っています。

 

Shopee安井:例えばお茶であれば静岡県との連携など、九州以外の自治体との輸出連携の取り組みもあるのでしょうか。

 

永井様:鹿児島では現在「有機」の方を一生懸命やっていて、海外向けに売っていくために特徴的に頑張っているところなので、今後またそういう動きが出てくるかなと思います。国の方がやっているのは、酒造組合の中央会とか、お菓子・味噌・醤油とか全国規模の品目団体が取りまとめをして海外でのプロモーションをやっていく動きになっているので、自治体間の連携は実は課題なところがありますね。どうしても自分達のお金をかけて、他の県のものを売るのはちょっとやりづらいんですよ!(笑)難しいところはあるんですが、ちゃんとやっていこうという動きは出てきています。

 

ー昨年はシンガポールだけだったと思うんですが、今後東南アジアの他の市場への進出の可能性であったり、どの辺りのマーケットが有望だと考えていますか。

永井様:ASEANでまずシンガポールから始めているので、マレーシアなどの周辺国や台湾などで広げていきたいと思います。インバウンドも意識してきているので、日本や鹿児島に来ていただけるような国を対象に選択肢を広げられたらなという思いで、東南アジアや台湾にはできるだけ広げたいと思っています。また、越境EC自体の市場規模が大きいのはアメリカや中国だったりするので、そういったところへ事業者が取り組む際の支援を別途やっていきたいなとも思っています。今年は補助事業も設けて、Shopee以外のECモールで出店した各事業者のプロモーションに対する補助制度も設けているところです。

 

Shopee安井:鹿児島県貿易協会の設立経緯のところでも、東南アジアが鹿児島の地の利を活かして最初に注力していたところだと思うので、そこは原点であり、インバウンドの取り組みにも繋がっているのですね。

 

永井様:これから所得が上がっていく地域なので、県としても直行便をできるだけ東南アジアに広げていきたい思いもあります。

 

Shopee安井:その一つが確かベトナムでしたよね。

 

永井様:そうですね。あとはシンガポールに飛ばせたらいいんですけど(笑)チャンギ空港が取れればハブだからかなり来やすくなるんですよね。

 

ーShopeeに今後期待されることがありましたら何でも仰ってください。

永井様:一つ我々が期待をしたいのが、Shopeeの方にも県内の産品をできるだけ知っていただいて、掘り起こしていただけるような役割も担っていただけると助かりますね。事業者としては一歩目を踏み出すのがなかなか大変なので、こういうプラットフォームになってくださる方々が引き上げてくださるのをすごく実は期待している部分なんです。なので是非鹿児島の方にもどんどん足を運んでいただいて、事業者の多様性や幅広さを知っていただき、県産品を海外に出すお手伝いをしていただけたらなと思っています。

 

ー最後に、今年度も参加を検討される鹿児島県の事業者さんへのメッセージがあればお願いします。

永井様:少子高齢化とか人口減少をしていく中で、国内のマーケットは間違いなく縮小していくことになると思います。そういう中で輸出に目を向けることが欠かせない部分になると思います。越境ECはまず取り組みやすい輸出の手段です。積極的に県もしっかりと支援していきたいと思っているので、取り組んでいただければなと思います。

 

取材者の感想

取材を通して、鹿児島県産品を世界に売り出すという熱い想いが伝わってきました。実際に鹿児島を訪問して、まだまだ知られていない良い商品がたくさんあると実感しました。様々な関係者の協力が必要なため、スキームの構築や取りまとめが難しそうですが、インバウンドの機運も活かして今年度はさらに規模を拡大していければと思います。

ー小畑

 

店舗情報

シンガポール:

https://shopee.sg/m/kagoshima-best-selection

 

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