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【ライブコマースとは?】販促に成功した日本企業の5事例を厳選!販売しやすい商品や配信サービスの代表例も合わせて紹介します!
2022.05.09
近年話題のライブコマースをご存じでしょうか?海外ではライブコマースの市場規模が十兆円を超える国も存在し、新型コロナウイルスの影響もあり、国内でも年々ライブコマースの市場規模は増加傾向にあります。
本記事では、ライブコマースの基礎知識からライブコマースによって売上を伸ばした日本企業の事例までご紹介します。
ライブコマースを上手く活用することで、オンラインでの売上を2倍、5倍、10倍と伸ばしていくことが可能です。これからライブコマースを始めようと考えている方やライブコマースに少しでも興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
ライブコマースとは、ライブ動画で商品を紹介し販売する販売手法です。ライブコマースの特徴は、視聴者が配信者にチャットで商品について質問できる点です。配信者は視聴者の質問にリアルタイムで回答するため、視聴者はその場で商品についての疑問を解決できます。テレビショッピングなど映像で商品を紹介する販売方法は昔からありましたが、視聴者と配信者の双方がリアルタイムでコミュニケーションを取る点が画期的と言えるでしょう。
ライブコマースの市場規模世界一は中国です。ここでは、中国と日本のライブコマースの市場規模をそれぞれ見ていきます。
図表1:中国ライブコマース市場
図表1から分かるように、中国のライブコマース市場は年々増加しており、2021年は20,000億元(日本円で約35兆円)に迫る勢いです。今後も中国のライブコマース市場規模は拡大していくと予想されており、2025年には60,000億元(日本円で約100兆円)を超えるといった予想もあります。中国でライブコマース市場規模が拡大しているのには、2016年頃からTaobaoライブやKuaishouライブといったライブ配信プラットフォームが整備されていたことにあります。
2022年4月現在、日本のライブコマースの市場規模を表すデータは発表されていません。マイボイスコムのライブコマースの認知度を測るアンケート調査によると、ライブコマースが「どのようなものか知っている」と回答した割合は3.9%、「聞いたことがある程度」と回答した人は15.9%でした。この結果より日本においてのライブコマースの現在の認知度は低い状況だということが窺えます。しかし、日本でもECサイトの市場規模は年々増加していることから、それに伴ってライブコマース市場規模も今後拡大していくと予想できます。また、後の項目でも説明するユニクロ/GU、三越伊勢丹といった大手企業がライブコマースを取り入れていることからも今後ライブコマース業界は益々盛り上がりを見せていくのだと思われます。
ここでは、ライブコマースのメリットを3つ、デメリットを2つ紹介します。
ライブコマースでは、視聴者はチャットを使用して商品に対する質問ができます。そのため、消費者の不安や悩みをリアルタイムに解決できます。また、自分でコメントするだけでなく、他の人の質問やコメントを参考にしながら、商品の購入を検討できる点も魅力的です。
ライブコマースではチャットによってリアルタイムに消費者の声を聞くことが可能です。チャットは直接面と向かってコミュニケーションを取るより気軽なため、消費者のよりリアルな声が聞けます。消費者の声は、商品に対する反応を確認するだけでなく、今後の商品開発やマーケティングに活かすこともできます。
ライブコマースはインフルエンサーと非常に相性が良いです。インフルエンサーに商品を紹介してもらうことで、普段は商品の魅力を届けることのできないインフルエンサーのファンの方にも商品を知ってもらうチャンスが生まれます。注意点としては、いくら影響力があるインフルエンサーでも紹介する商品について知識が全くない状態での配信は危険です。商品や企業の信頼を失う可能性があります。ライブコマースを行う前に、インフルエンサーの方に商品について知ってもらいましょう。
ライブコマースはリアルタイムで配信するため、特有のトラブルが発生することがあります。具体的には、音声トラブル、映像トラブル、アンチコメントなどがあげられます。リアルタイムでの配信は、配信時間をあらかじめ決めて配信するケースが多いため、トラブルが起きると予定通り配信を進められません。配信トラブルを0にすることは難しいかもしれませんが、事前の準備を入念に行うことにより、配信中のトラブルを防ぐ努力をしましょう。
配信者がやる気のない態度だったり、視聴者に対して失礼なことを言ってしまった場合、商品や会社の信頼を失う可能性があります。商品を紹介する方は、明るく元気に笑顔で振舞いましょう。また、表情や言葉使いだけでなく服装などの見た目にも気を使うと尚良いでしょう。
ここでは、日本のライブコマース業界で成功した日本企業を5社ご紹介します。
ユニクロとGUはそれぞれ公式サイトに設置された「UNIQLO LIVE STSTION」と「GU LIVE STATION」というプラットフォームでライブ配信をしています。ユニクロ、GUの商品を紹介するだけでなく、骨格タイプ別に似合う洋服を紹介したり、現役スタイリストが着回しに使用しているアイテムの紹介、1万円コーデ紹介など見ている人を飽きさせない工夫が感じられます。また、ライブで紹介した洋服はその場で直接購入できる為、購入者の購買意欲が高い状態ですぐに購入できるのも魅力的です。
若い世代から支持を集めるアパレルブランド、ユナイテッドアローズは「STYLING GUIDE」というライブ配信をしています。若い世代をターゲットとしていることもあり、紹介されるアイテムは鮮やかでカラフルなモノが多く、ライブ配信を見ているだけでも楽しめる内容となっています。また、ユニセックスのアイテムにフォーカスを当てた配信もあり、ファッショントレンドを抑えることで集客する点も見事です。
化粧品や健康食品を取り扱っているファンケルは、「FANCL LIVE SHOPPING!」というライブ配信を行っています。ライブ配信を見ると最新の美容と健康にまつわる情報を知ることができるだけでなく、ライブ配信の時間内だけ商品が安く購入できたり、先行販売として新商品を一足先に購入できたりといったメリットがあります。ライブコマースではいかに視聴者に見ていただくかが重要なため、ライブ配信を見ている人だけにお得なキャンペーンを設けるのは非常に良い戦略です。
三越伊勢丹ではお中元のライブコマースが非常に人気です。2020年の第一回お中元ライブコマースでは視聴者数がなんと3万人を超えました。三越伊勢丹のライブコマースでは、ゲストを招いてゲストと共にお中元の紹介をしていくのが特徴的です。第一回目のゲストはイラストレーターの杏耶さんでした。杏耶さんがお中元の試食をしたところ、杏耶さんのファンである若い世代の方から多くのコメントが届きました。このように、ゲストを招いての配信はゲストのファンの方も見てくれる可能性が大きいため、新たな顧客獲得のチャンスに繋がります。
ライブコマースで販売しやすい商品の特徴は、「値段が高価過ぎない」、「サイズ感が分かりにくい」、「使い心地がイメージしにくい」商品です。具体的にアパレルやコスメ、食品などが該当します。特にアパレルは、着用イメージや素材感が分かりにくいことからオンラインでの購入を嫌がる人も多いため、特にライブコマース向けと言えるでしょう。反対にすごく高価な商品や使い心地が容易に想像できる商品はライブコマースに向いていません。自分たちが紹介しようとしている商品がライブコマース向きかライブコマースを行う前に確認してみると良いでしょう。
代表的なライブコマース配信サービスを3つご紹介します。
事例の項目で紹介したユナイテッドアローズは、「STYLING GUIDE」で配信する前はInstagramを利用して商品紹介のライブ配信を行っており、ライブ配信をする前と比較して売上が4割も伸びました。Instagramのユーザーは若い世代が多いため、若い世代から注目を集めやすいアパレルやコスメなどを紹介するのがおすすめです。
「SHOPROOM」はSHOWROOM株式会社が運営するサービスです。「SHOWROOM」がアイドルやアーティストなどのライブ動画を配信するサービスということもあり、「SHOPROOM」もアイドルやインフルエンサーにおすすめのライブコマースツールです。
Shopeeは東南アジア・台湾で最大規模のEコマースプラットフォームです。Shopee Liveを利用することで国内だけでなく、海外のお客様にも商品を紹介することが可能です。海外に向けて商品を販売したいと考えている方にピッタリのサービスです。
本記事では、ライブコマースについて紹介しました。ライブコマース市場はこれから国内でも盛り上がることが予想されるため、時代の波に乗れるように備えておきましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
この記事を書いた人
慈雨(じう)
IT、ファション、ECサイト関連の記事をメインに執筆しています。
「シュークリームとスニーカーが好きな20代男子です。」