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【テストマーケティングを行う意味とは?】ECサイトにおけるテストマーケティングのやり方をご紹介
2022.07.14
「ECサイトで新商品を取り扱いたいけど、どの程度売れるか予想がつかない」、「新商品を販売したいが、赤字のリスクが怖い」ECサイト運営者でこのようなお悩みを抱えている方は多いと思います。新商品の売上予測は簡単ではありません。下手をすると、売れない新商品を取り扱ってしまったが故に、会社に大きなダメージを与えかねません。しかし、新商品の販売は、売上アップ、新規顧客の獲得など様々なメリットを得られるチャンスも多く存在します。
そこで、新商品を販売する時には、テストマーケティングがおすすめです。本記事では、テストマーケティングの基本的な解説から、ECサイトでのテストマーケティングのやり方について解説していきます。記事の後半では、テストマーケティングの成功事例についても紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。
テストマーケティングとは、新商品・新サービスをリリースする前や新しい市場にチャレンジする際に、試験的に販売数や販売地域を絞って商品をリリースすることです。テストマーケティングの売上や販売数を基に、新商品や新サービスの課題を見つけ、改善していきます。
テストマーケティングを行う意味は、新商品や新サービスなど予想売上や予想販売個数が不確実な商品を試験的に販売し、お客様の商品に対する反応や売上、販売個数などのデータを通して、商品を本格的に販売しても良いか検討することです。テストマーケティングを行うと、商品に対する様々なデータが取れるため、売れる商品の傾向や顧客が求めている商品などサイトに取ってプラスになる情報が取得できます。次の項目では、テストマーケティングを行うことで、具体的にどのようなメリットを得られるのかご紹介します。
ここでは、テストマーケティングによって得られるメリットを3つご紹介します。
失敗のリスクを減らせる
テストマーケティングを行わずに新商品や新サービスを販売し、想定通りに売れなかった場合、大量の在庫を抱えてしまい頭を悩ませることになります。テストマーケティングは、試験的に商品を販売するため、新商品が売れるのかある程度予測が付けられます。そのため、テストマーケティングを行わずに新商品を販売した場合と比較して、失敗するリスクを減らせるといったメリットがあります。
ターゲット分析ができる
商品を開発する側は、10代をターゲットにした商品を開発したつもりでも、実際に販売してみたところ、20代の購入割合が大きかったという事例はよくあります。このように、開発側が思い描いてるターゲットと商品を実際に購入するユーザー層は異なる場合があります。テストマーケティングでは、商品を購入したユーザーの性別や年齢をデータとして取得できるため、開発側が狙っているユーザー層に商品を届けられているか確認できます。
販売計画が立てやすい
テストマーケティングによって得られた売上や販売個数、商品を購入したユーザー層などのデータを基にすれば、本格的に商品を販売する際にスムーズに販売計画を立てられます。
ただテストマーケティングを行うだけでは意味がありません。しっかりと調査項目を抑えながら分析する必要があります。ここでは、テストマーケティングの調査項目を4つご紹介します。
価格
商品が購入者にとって適切な価格であるかは非常に大切です。商品の売れ行きがイマイチな場合は、商品の価格が顧客にとって高い可能性があります。また、同業他社の商品と自社商品の価格を比較することも非常に大切です。
購入理由
購入者が商品を購入するのには、必ず理由があります。例えば、「持ち運びに便利だから」、「環境に優しいから」、「価格が安いから」などです。購入理由をしっかりと把握することで、ユーザーが求める商品を販売できます。
売れ筋商品
カラーバリエーションや種類が豊富な商品では、カラーや種類によって人気に差が生まれてきます。そのため、テストマーケティングの段階で、人気のカラーや種類を知っておくと、人気カラーは在庫を多めに準備しておくなどといった対策を取ることができます。
購入者の特徴
同じ商品を購入している購入者にはある程度共通点があります。例えば「10代男性であること」、「小さな子どもがいること」、「彼女がいること」などです。このような特徴をテストマーケティングで見つけることで、より購入者が求めている商品を開発できます。
いきなりテストマーケティングを始めれば良いわけではなく、ある程度の準備が必要です。ここでは、テストマーケティングに必要な準備を2つご紹介します。
テストに十分なだけの集客
当たり前のことですが、テストマーケティングには商品の購入者がいなければデータを取得できません。そのために、まずはテストマーケティングを行うために十分な顧客を集客しましょう。
仮説を立てる
仮説は、テストマーケティングの調査結果の信頼性を高めるために非常に重要です。市場調査や販売個数、商品を購入したユーザー層、商品価格などのポイントを考えた上で仮説を立てましょう。また、テストマーケティングが完了した後は、テストマーケティングの結果を基に課題や改善点を洗い出し、新たな仮説を立て、次回に活かしましょう。
ECサイトでテストマーケティングを行うにはいくつかの方法があります。ここでは3つの方法をご紹介します。
既存の顧客を対象にする方法
既存の顧客を対象にテストマーケティングを行う場合、まずは、メルマガや自社のECで商品を注文した際の画面でテスト販売を行う旨を告知しましょう。そのうえで、「期間限定」や「会員様限定」などとして、商品の販売数を絞り、商品ページへのアクセス数やクリック率などのデータを取得しましょう。
既存の顧客を対象にテストマーケティングを行う際のメリットは、手間やコストを抑えながらテストマーケティングを実施できる点です。反対に、デメリットとしては、日ごろから自社のECで商品を購入してくれる既存の顧客を対象としているため、テストマーケティングの結果が甘く出てしまいがちな点です。より確かなデータを求める場合には、新規の顧客を対象にテストマーケティングを行うか、既存と新規両方の顧客に対してテストマーケティングを行う必要があります。
新規の顧客を対象にする方法
新規の顧客を対象にテストマーケティングを行う場合、リスティング広告を利用して、商品販売ページへとユーザーを誘導します。また、最近は、SNSから商品やブランドを知り、購入に至るケースも多いため、InstagramやTwitter、YouTubeなどのSNSを運営している場合、SNSにテスト販売の告知を流すのも効果的でしょう。
新規の顧客を対象にテストマーケティングを行う際のメリットは、既存の顧客を対象とした場合と比較して、より正確なデータを取得できる点です。反対に、デメリットは、新規ユーザーを集客し、商品購入にまで繋げるのが難しい点です。しかし、日ごろからSNSでの発信をまめに行い、発信力を上げることで新規ユーザーを獲得しやすくできます。
外部の会社に依頼する方法
テストマーケティングを代行可能な外部の会社に依頼する方法もあります。
外部の会社にテストマーケティングを依頼するメリットは、仮説や分析などといったテストマーケティングの手間を自社で行う必要がないことです。時間的にも余裕ができるため、商品開発に力を注ぐことも可能です。反対にデメリットは、自社でテストマーケティングを行う場合と比較して、コストがかかる点です。
テストマーケティングを行う上で抑えておきたい注意点を2点紹介します。
ネガティブな結果も受け入れる
テストマーケティングを行った結果、新商品の販売を中止するべきという結論に至ることもあります。これまで、新商品の開発に時間も予算もつぎ込んできたため、結果を受け入れたくない気持ちになるかもしれません。しかし、テストマーケティングの結果がネガティブなモノであったとしても、「これ以上の赤字を出さずに済んでラッキー」とポジティブな感情を持ち、次に繋げていく意識が大切です。
テスト結果を徹底的に分析する
テスト結果を分析する際は、徹底的に分析しましょう。何回も分析することで、今まで気が付くことのできなかったユーザ―の商品に対する潜在的なニーズや商品の課題点が見つかる可能性があります。
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本記事では、ECサイトにおけるテストマーケティングについて解説してきました。テストマーケティングには、メリットがたくさんあるため、テストマーケティングを有効活用して、ECで売上を伸ばしていきませんか?
この記事を書いた人
慈雨(じう)
IT、ファション、ECサイト関連の記事をメインに執筆しています。
「シュークリームとスニーカーが好きな20代男子です。」