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越境ECにおける物流の重要性。Shopee独自の物流サービスSLSとは?

2023.07.06


越境ECにおける物流の重要性。Shopee独自の物流サービスSLSとは?

越境ECにおいて物流は売上や顧客満足度に大きく関わるため、非常に重要な要素です。本記事では、越境ECにおける物流の重要性とShopee独自の物流サービスであるSLSについて解説していきます。自社の物流を見直したい方やSLSに興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

越境ECにおける物流の重要性

越境ECにおける物流の重要性

越境ECにおいて物流が重要と言われる理由には下記の3点が関係しています。

1.物流コストが利益に直結する点

2.配送日数や配送料金が顧客の商品購入の決め手になることが多い点

3.物流は顧客の満足度に大きく関わる点

それぞれ順番に解説していきます。

 

1.物流コストは利益に直結する

越境ECの物流コストは、国内ECの物流コストよりも高額になるケースがほとんどです。越境ECの場合、輸送距離が長いため輸送コストが高額になるという理由のほかに、通関書類を作成するコストや長距離の輸送に耐えられるように商品を梱包するコストなども要因として挙げられます。ECは商品がお客様の元に届いてようやく売上になります。そして、物流コストをいかに抑えられるかでショップの利益は大きく変動します。

 

2.配送日数や配送料金が顧客の商品購入の決め手になることが多い

国内の物流と比較して、越境ECは輸送距離が長く、輸送にかかる費用も比較的高額です。そのため、商品を注文してから到着までの配送日数や配送料金を気にする購入者は多いです。例えば、商品の価格が多少高くても到着までの配送日数が短いショップを選ぶ購入者もいます。そのため、商品を販売する側は、顧客のニーズに応えられるように配送料金と配送日数における努力が必要となります。

ただし、無理に顧客の要望に応えようとして極端に短い配送日数や極端に安い配送料金を設定しようとすると物流のバランスが崩れ失敗する可能性が高くなるため、注意が必要です。

 

3.物流は顧客満足度に大きく関わる

商品を期限内にきれいに梱包された状態で届けられるかなど、物流は顧客満足度に大きく関わります。特に越境ECの場合、輸送距離が長く、関税で商品がストップしてしまう可能性があるため、商品をお客様の元に期限内に届けるハードルが国内ECよりも高いです。また、海外の輸送会社は、日本の輸送会社よりも商品の扱いが雑な場合が多いため、商品によっては配送途中で破損してしまう恐れがあります。当然、配送遅延や届いた商品に破損が見られると顧客満足度は下がり、リピーターも付きにくくなります。このように、越境ECの物流は顧客満足度に大きく関わります。

 

越境ECの物流における課題

越境ECの物流における課題

経済産業省が発表した「令和3年度電子商取引に関する市場調査報告書」によると、2019年に7,800億USドルだった世界の越境EC市場規模は、2026年には4兆8,200億USドルに到達すると予想されています。そんな盛り上がりを見せる越境EC市場ですが、物流における課題も複数見られます。

 

本項目では、越境ECの物流における課題を4点解説していきます。

1.通関手続きに手間がかかる

課題の1点目は、税関を通過するための手続きに手間がかかる点です。関税の金額や内容は商品を配送する国や商品によって異なります。そのため、状況に合わせて適切な通関手続きを行う必要があり、そのためには関税のルールや仕組みを覚えておく必要があります。

 

2.返品対応が難しい

課題の2点目は、返品対応が難しい点です。一度海外のお客様に商品を配送してからもう一度日本に商品を戻すとなると配送費は倍かかってしまいます。そのため、返品を受け入れるのか、返品時の送料は誰が負担するのかあらかじめ明確に決めておく必要があります。

 

3.配送コストが高い

課題の3点目は、越境ECの場合輸送距離が長いため、配送コストが高額になる点です。配送コストが高額な分だけ利益が少なくなってしまいます。また、発送してからお客様の手元に商品が届くまでに時間を要するのも課題と言えるでしょう。

 

4.配送作業に手間がかかる

課題の4点目は、商品の梱包など配送作業に手間がかかる点です。日本に住んでいると日本の配送は当たり前のように感じますが、実は日本の配送業者は世界でもトップレベルに配送が丁寧です。海外の配送業者の中には、荷物を雑に扱ったり、注意書きを見落とすことが頻繁に発生するため、配送の途中で商品が破損する可能性があります。そのため、海外配送の場合、商品を頑丈に梱包する必要があり、配送作業に時間が取られてしまいます。

 

越境ECの物流課題の解決方法

越境ECの物流課題の解決方法

越境ECの物流における課題を解決するためには、以下3つの施策がおすすめです。

1.フルフィルメントサービスを利用する

2.物流委託サービスを活用する

3.倉庫管理システムを導入する

 

以下、順番に解説していきます。

1.フルフィルメントサービスを活用する

フルフィルメントサービスとは、商品の梱包や保管、検品、発送などの物流業務に加えて決済処理や返品対応、顧客からのクレーム対応などECの一連業務を外部の会社が代行してくれるサービスです。商品の仕入れからお客様との関係構築まで代行してくれるため、自社の人的リソースが足りない企業におすすめです。また、物流やECに関するノウハウが自社にない企業にもフルフィルメントサービスの利用はおすすめです。

 

2.物流委託サービスを活用する

物流委託サービスとは、商品の保管や梱包など物流に関わる業務の一部を外部の会社が代行するサービスです。フルフィルメントサービスとの違いは、代行してもらう業務の範囲にあります。フルフィルメントサービスの場合、商品の仕入れからお客様との関係構築まで全ての業務を代行してもらえます。しかし、物流委託サービスの場合、外部の会社に代行してもらうのはあくまでも商品の梱包や発送といった物流に関する業務のみです。そのため、物流に関する業務負担を減らしたい企業に物流委託サービスはおすすめです。

 

3.倉庫管理システムを導入する

倉庫管理システムとは、商品を保管する倉庫内の運営をサポートしてくれるシステムです。英語で倉庫管理システムは「Warehouse Management System」のため、頭文字を取ってWMSとも呼ばれます。倉庫管理システムの導入により、入荷作業や在庫管理、商品の棚卸などを効率的に進められるようになります。越境ECで扱っている商品数が多く、商品の在庫管理に使用するリソースが大きい企業に倉庫管理システムはおすすめです。

 

合わせて読みたい

 

SLSとは

SLSとは、Shopee独自のワンストップ物流サービス「Shopee Logistics Service」略です。SLSの国内発送・集荷には、セラー様ご自身で配送手配を行う方法と佐川急便による集荷(SPS)を利用する方法の2種類が存在します。

本項目では、「SLSを利用するメリット」と「SLSを利用した際の配送の流れ」、「SLSを利用する際の注意点」について詳しく解説していきます。

 

SLSを利用するメリット

SLSの利用によって、以下のメリットが得られます。

 

メリット1:リードタイムの短縮

越境ECの最大の課題の1つとして挙げられるのが、商品の出荷準備から注文者様に商品が届くまでのリードタイムの長さです。顧客満足度にも大きく関わるため、なるべくリードタイムを短縮させたいと考えている販売者の方は多いでしょう。SLSを使用すれば、この部分の短縮が実現可能です。実際に、SLSを使用した際の配送日数は以下の表の通りです。

 

表1:日本から各マーケットまでの配送日数(日本国内倉庫から購入者までのお届け日数)

シンガポール 約7~10日
フィリピン 約10~14日
マレーシア 約10~14日

 

さらに、SLSを使用すれば、商品が関税で止められてしまうトラブルの回避もできるため、よりリードタイムを短縮可能です。

 

メリット2:国際返品返金が可能

海外からの返品・返金対応が困難な点も越境ECの大きな課題です。しかし、SLSを利用すると、海外から日本への商品の返品・返金が可能となります。これによって、顧客に安心感を与えられます。

 

メリット3:配送料の削減

継続的に1ヵ月あたりのSLSのオーダー数が100件程度の規模のセラー様は、佐川急便による出荷(SPS)を使えるようになります。また、継続的に1カ月あたりのSLSのオーダー数が800件程度のセラー様は、SPSでの国内集荷料金が無料になります。このように、SLSではオーダー実績によって配送料を削減できます。

 

SLSを利用した際の配送の流れ

SLSを利用した際の配送の流れは、以下の図の通りです。

sls流れ

図1:SLSの配送の流れ

 

SLSを利用すると出荷管理から購入者様の元への配送までドアtoドアで商品が配送されます。

 

SLSの配送料については、以下をご覧ください。

https://shopee.jp/edu/article/16358

 

SLSを利用する際の注意点

SLSの利用を開始する前に、以下の2点を確認しておきましょう。

 

1.SLSで配送可能な貨物のサイズ・重量の確認

SLSでは、以下表2のサイズ・重量の貨物が配送可能です。

 

表2:貨物のサイズ・重量

マーケット 最大寸法(cm) 1辺の最大の長さ(cm) 最大重量(㎏)
シンガポール 300(縦+横+高さ) 150 30
フィリピン 150×150×150(縦×横×高さ) 150 30
マレーシア 150×150×150(縦×横×高さ) 150 30

 

2.取り扱いが禁止されている品目の確認

以下の表3の品目は、取り扱いが禁止されています。

 

表3:取り扱い不可品目

日本からの輸出 日本の輸出規制品目
航空貨物の規制 航空機に搭載できない危険品(花火やライターなど)
各マーケットへの輸入 シンガポールへの輸出規制品目

フィリピンへの輸出規制品目

マレーシアへの輸出規制品目
現地の販売規制によるリスティング禁止品目

 

SLSはマレーシア市場に拡大

SLSはマレーシア市場に拡大

これまで、SLSの配送先は日本からシンガポール及びフィリピンに限定されていました。しかし、2023年4月10日よりマレーシアにもSLSを使用して商品を配送できるようになり、より多くの顧客に安心して商品を届けられるようになりました。今後、東南アジアを中心にさらにSLSの導入地域が広がっていくことが予想されます。

 

まとめ

本記事では、越境ECにおける物流の重要性とShopee独自のサービスであるSLSについて解説しました。越境ECの物流は課題が多く、トラブルが発生しやすい要素です。しかし、SLSのような物流サービスの使用によってトラブルを事前に防げます。越境ECの物流の課題を解決したい方は、ShopeeでSLSの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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Shopeeは東南アジア・台湾で、最大規模のEコマースプラットフォームです。

日本からシンガポール、マレーシア、フィリピン、タイ、台湾の5カ国に出店可能です。

東南アジアに向けた越境ECについては、Shopee Japan(ショッピージャパン)にご相談ください。

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慈雨(じう)

IT、ファション、ECサイト関連の記事をメインに執筆しています。
「シュークリームとスニーカーが好きな20代男子です。」

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